裏神保町映画祭 一次審査通過作品 発表!!

お待たせしました!裏神保町映画祭の 一次審査通過作品を発表させていただきます!
公募作品の中から10作品が選ばれました。
 
(一次審査通過10作品)
〇作品名:殺人ログ  監督名:渋谷悠監督
〇作品名:マナームービー心をひとつに 監督名: 高崎哲治
〇作品名: K  監督名: 清水孝之
〇作品名: 玉の子  監督名: 佐々木里絵
〇作品名つなぎ  監督名キム・テヒョン
〇作品名: ばいばい、ベビーフェイス 監督名: 二木顕三
〇作品名: リストラx 監督名: 片岡けんいち
〇作品名: 遺言 監督名: 米澤成美
〇作品名: 東京、吐息、自死 監督名: 堀井彩
〇作品名: 奥さまと花屋、下着泥棒とユーレイ  監督名: 清水孝之
(一次審査 マンタム委員のコメント)
今回の作品選定は あくまでも「裏」神保町映画祭ということが第一義にあると考えました。
 つまり王道を行くような完成された映画ではなく可能性としてある映画というものを第一に考えて手法技術は
その表現のために必要なものであれば良いという考え方です。
 できればストーリーとかそういうのも無視できるくらいの映画が見たかったのですが今回は残念ながらそういう作品はありませんでした。
 全般にですが基本的にテレビだとか一般映画館でかかる商業映画手法をベースに作られていたものが多かったように感じました。
ですが現在この国のテレビや映画での手法はハリウッドで完成された手法を手本に作られているようなものが多くそれは映画という表現ジャンルのステレオタイプ化にも繋がりかねないものでもあるのです。
 それは私のような人間にとってはあまり良い事とは思えません。
教科書のような映画では教科書に書いてあるようなことしか表現できず
それではこの世界の現実もそこから広がる夢想もリアルに描き出すことはできないと考えるからです。
もう一つ気になったのは劇団だし役者はいるから何か作ろうかとか
おそらくテレビとか映画の関係者でありその仲間たちとそばにあった機材で映画を作りました、というものも何本かありました。
 否定はしませんがまず作りたい作品があっての話ではないかと思います。
 物語も強姦や人殺しが出てくる割には言い訳がましく人を殺すのになんでそこまで苦悩して葛藤して行き詰まりながら殺すんだろう?
だったらそんなものを扱わなければいいのにと思うものが結構ありました。
ヒトが死んでいるといった状況がすなわち非日常であり
その非日常を画面に映せばドラマが成立すると安易に考えてしまっているのでしたらそれは大いなる間違いとしか言いようがありません。
現実世界において死は生と同様に日常的なことであるしちょっとヨソの国に行けば先進国での爆弾テロで30人死傷者が出た報復として堂々と爆弾がばらまかれ千人単位の人々が殺傷されている世界に私たちが住んでいることを忘れているのか、
気がつかないフリでもしているのか
 見た目平和なこの国だって死はそのあたりにいくらでも転がっています。 死を扱うのはむしろ良いと思いますがどの位置からどう扱うかが問題で中途半端な美女が煮え切らない状態で悩んでいる姿を見せるくらいなら
玄関の扉をどう開けるかで苦悶する中年オヤジの方がまだ面白そうです。

 とはいえ見せていただいた45本の作品は技術的にはどれも水準が高くそのままテレビで放映できそうなものも結構ありました。
でも今回のはあくまでも「裏」なのでできればテレビじゃ放映できないからこそ出品しましたという作品がみたかったのです。
 そんなわけできっとなぜ自分の作品が残っていないんだと思う出品者の方がいると思いますが
選ぶ基準がそもそも通常の映画祭のものとは違うからなのです。

選び出した10本の作品はこう言ったことを考慮に入れて何度も見て選び出しました。 今回の私の選択基準は可能性でした。
 その可能性をゆっくりご堪能ください。